鉄道ジャーナル 2021年8月号 (通巻658)
特集:疲弊する地方鉄道
三陸鉄道の希望
鶴通孝/(写真)久保田敦(9〜21)
▽ 東日本大震災後にいち早く運転を開始して「復興のシンボル」と言われた三陸鉄道は、その後JR山田線の海沿いの区間も引き継いで盛〜久慈間163kmもの一本の線になった。だが運転再開の歓喜の声とは裏腹に日ごろの利用実態は非常にきびしく、さまざまな支援によって運行を続けている。再生された全線をたどり、細い鉄路を支える仕組みにも目を向けながら明日の地方鉄道の姿を探ってみた。
旅情を誘う原風景と静かな街並みにも背を向けられた…
さびしきローカル線
中国山地の限界鉄路
武田元秀/(写真)山井美希(22〜35)
▽ 芸備線と姫新線の2路線は、三江線が失われたいま中国地方に残る数少ない長大ローカル線となっている。区間によっては1日3往復まで減便され、とくに利用者の減少が著しい山間部の三次から新見・津山を経て佐用まで、拠点駅周辺の街の様子と里山の車窓風景をうかがいながら3日がかりで縦断してみた。
少子化に悩み、コロナ禍に泣く:上信電鉄、上毛電気鉄道の現在
群馬の私鉄にエール
土屋武之/(写真)山井美希(36〜45)
▽ 国鉄の特定地方交通線の時代から、ローカル線の利用客はもう高齢者と高校生しかいないと言われてきた。40年が経ち世代が交代してもそうした事情は変わりはない。そしてそのまま「少子化」に見舞われた。コロナ禍以前からすでに経営悪化は顕著で、昨今の情勢が「とどめ」にならないか非常に懸念される。前橋・高崎という群馬県の二大都市に発着する両電鉄も決して例外ではない。
上田電鉄別所線「赤い鉄橋」復活のその先 小佐野景寿
道は開ける 京都丹後鉄道の人間力 伊原薫/(写真)松本洋一
鉄道の上下分離とは何なのか? 佐藤信之
150年を前に、一から学ぶ日本の鉄道黎明期
創業来100年概史 [第5回] 芝川三郎
電気運転の拡大と車両技術の確立
ホームライナーと着席通勤の未来(後)民鉄編 柴田東吾
東欧鉄道紀行(第22回)モルドバの旅 塩塚陽介
公文書でたどる鉄道裏史(15)
新宿に乗り入れられなかった西武新宿線 草町義和
木造駅舎の証言 第62回 三河一宮駅(愛知県 JR飯田線)/塩野哲也
されど鉄道文字 PLUS 第二章 ✿ 12)英文を併記する /中西あきこ
【Transport REVIEW】運輸業界の出来事 202108)
JR東日本が示すポストコロナ像 枝久保達也
【Economic & Business Topics】
JR7社の2021年3月期決算 大坂直樹
プラハ発 欧州鉄道通信 橋爪智之
2021/8 オンライン予約とEチケット化が進む欧州
◇RAILWAY TOPICS◇
■ 宇都宮ライトレールの車両 HU300公開
■ パープルが基調の半蔵門線18000系が8月に運転開始
■東武「スペーシア」30周年 リバイバルカラーに
■西武の事業計画 40000系ロングシート車を増備
■北陸新幹線の南越駅は「越前たけふ」に決定
■大村線シーサイドライナーのキハ66・67が最後
■コロナ下で換気が困難 「SL北びわこ号」運転終了
RAILWAY TOPICS express
「車両基地」JR東日本 2021年4月 在来線車両のうごき
月刊京急 齊藤大起
BUS CORNER 鈴木文彦
消えた地方私鉄 晩年の日々 寺田裕一
廃止になったローカル私鉄たち【平成時代編】 第13回:鹿島鉄道
辻村功
山井美希の 鉄日和
いまさら訊けない…
SL保存場 Vol.12 会津田島 山下大祐
[トイレット部長][闇を裂く道] 蜂谷あす美
2021年5月 運輸界のできごと 小林拓矢
◆WIDE LENS ◆タブレット ◆次号予告/編集後記
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